【副業】【個人事業主】【中小企業】法人カード(ビジネスカード):シングルアクワイアリングとマルチアクワイアリングについて

あまり聞きなれない言葉ですね。

国際カードブランドはシングルアクワイアリングとマルチアクワイアリングに分けることができます。

どっちもどっち。といいますか、全く逆の特徴になります。

今回は「どっちに分類されるクレジットカードを選ぶか。」という話をさせていただきたいと思います。

目次

シングルアクワイアリングとマルチアクワイアリングってなに?

国際カードブランドを分類すると以下のようになります。

スクロールできます
アクワイアリング方式 国際カードブランド
シングル アクワイアリングJCB/AMEX/Diners
マルチ アクワイアリングVISA/Master

先にマルチアクワイアリングから説明します。

世の中にはVISAカードを発行する会社が沢山あります。

三井住友カード、セゾンカード、楽天カード、PayPayカードなど。

これらの会社は本国のVisa Inc.からVISAブランドのカード発行を発行できるライセンスを供与されています。

マルチアクワイアリングの場合、競合がたくさんいますので、

  • カードの年会費を無料にする。
  • 加盟店手数料(カード決済を導入するお店が負担)を低くする。

というような競争が発生します。

つまり、

商店Xに対し、複数のカード会社が競合して営業をかけることが発生しますので、

加盟店側が負担する手数料率の引き下げ(値下げ)競争が発生します。

例えば、3.5%で提案する企業もあれば3.25%で提案するカード会社もあるということです。

それとは逆に、シングルアクワイアリングというのはJCBやAMEXなど、

世界で1つの会社自身が加盟店獲得のための営業をすることになります。

競合がいません(例外あり)ので、加盟店側が負担する手数料率の引き下げ競争は起こりにくい状況です。

複数のクレジットカード会社に対して、

クレジットカードの発行(加盟店獲得)が許されている国際カードブランドをマルチアクワイアリング。

世界中で単独の企業だけが

クレジットカードの発行(加盟店獲得)が許されている国際カードブランドをシングルアクワイアリング。

と呼ばれています。

マルチアクワイアリングの特徴

  • 様々な会社が加盟店獲得営業するので、結果としてカードが使えるお店(加盟店数)が多い。
  • 加盟店手数料率が低い傾向にあるので、カード利用者に還元できるポイントの原資が少ない。

複数のカード会社の競争により、

お店側が負担する手数料が低いということは、お店側がカード決済を導入しやすい。ということを意味します。

様々なカード会社が加盟店獲得のための営業をしますので、クレジットカードが利用できるお店の数が多くなります。

クレジットカードが使えるお店=VISAカードが使えるお店 ということが多いです。

そのことを、アクセプタンスが高い(どこでもカードが使える)とか言ったりします。

ちなみに、VISAカードの加盟店獲得営業した際は、Masterカードも使えるようにすることが殆どですので、

VISAカードが使える店はほゞほゞMasterカードも使えます。ということもあり、

個人カードはVISAを使っているから、

法人カード(ビジネスカード)はMasterにしている方も多いです。

また、VISAカードとMasterカードは別々の国際カードブランドですが、

業界ではVMと一括りにしてしまうことが多いのも実情です。

どこでもカードが使えるという利便性を取るか、ポイントを取るか。痛しかゆしですね。

シングルアクワイアリングの特徴

  • 加盟店手数料率が高い傾向にあるので、カード利用者に還元できるポイントの原資が多い。
  • 基本的には自社だけが加盟店獲得営業する為、カードが使えるお店(加盟店)がVMと比べると少ない。

実際のところ、ポイントやサービス重視ですと、

JCBやアメックス等のシングルアクワイアリングの国際ブランドを選ぶ方がオトクなことが多いです。

加盟店獲得営業をするのは自社だけ(一部代理店あり)ということになりますし、

お店が負担する加盟店手数料が高い為、カード決済導入を躊躇するお店もあるのは確かです。

なので、VMと比べて、クレジットカードが使えるお店が若干少ない傾向にあります。

ただ、AirPAY(エアペイ)やSquare(スクエア)のように、

VMもJCB、AMEX、Dinersも一括して導入するお店が増えていますので、

私たちが普段行くお店ではアクセプタンスを気にしなくてもいい傾向にあるのは確かです。

ちなみに、プレスリリースや加盟店規約を調べますと、

AirPAYはリクルート社のサービスですが、裏側の仕組みは三菱UFJニコス。

同様に、SquareはSquare社のサービスですが、裏側の仕組みは三井住友カード。のようですので、

いずれも信頼できるサービスかと思います。

カード会社に勤務してた頃、お店をオープンしたけど、カード決済端末が導入できてない。間に合わない。

という話をよく聞きました。

自分がカフェ等のお店をオープンするなら、

先にSquareでサクッとカード決済を申込(売上のパイプラインを確保)しておいて、

AirPAYをどうするか並行して考えます。

手数料率の仕組みの話とかはまたいつかしないといけませんね。

最後に

巷では、Visaカード/Masterカードをお持ちの方が圧倒的に多いと思います。

ビジネスカードを最初に持とうとするときは、

実際のところ、既に個人カードのVisaカードを持っているカード会社で法人カードを発行する。

ケースが多い印象です。

実際のところ、頻度は少ないのですが、システム障害等で一時的にカードが使えない。ということが起こっています。

安定的、継続的にビジネスを進めるためには、違うブランドの法人カードを持っておくべきだと思います。

2枚目(保険)として、JCB/AMEXを発行する。というのはアリ。かとも思う今日この頃です。

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